「となりの怪物くん」
いっつも思うんだけど、少女漫画原作しかも学園ものの映画化作品ってオッサンが独りで観に行くの辛いんだよな。今回もなかなかのハードルで、小中学生のがきんちょ達に挟まれて映画観るのは「ナチスの大会に紛れ込んでしまったユダヤ人」みたいな状況で肩身が狭い思いをする。がっ、観ざるを得なかった。
そりゃよ、
・「また土屋太鳳が女子高生役か」とも思ったよ。
・「原作に忠実過ぎて、制服(オレンジ色のブレザー)がコスプレ寸前か」とも思ったよ。
・「浜辺美波ちゃんの演技に期待してたのに、見事なまでにオーラ消しやがったな(脇役なので正解)。」とも思ったよ。
・「池田エライザが、どうでもいいシーンで何度も谷間チラ見せしてくれた。ありがとう、あんたはエライザ。」とも思ったよ。
→なんだけど、それを有り余って得るものがあった。
人付き合いが苦手設定で高校に進学した主人公たちが、時にはケンカしつつも友情を育みあって成長するシーンが美しい。
ネタバレ上等なんだけど、やがてお互いに惹かれあって恋愛関係になる主人公・雫(土屋太鳳)と春(菅田将暉)を結びつけるきっかけが母性の不在で。
・春は複雑な生い立ちの末、自分を受け入れてくれた叔母を亡くなった後も猶慕っていて。つい、雫に叔母の幻影を重ねてしまうシーン多々あり。
・雫は小さい頃から母が仕事で忙しくて構ってくれず、やがて母が家を出ていってしまい。やがて誰にも心を閉ざしてしまうようになった時に出会った、常に100パーで絡んでくる春に何故かオカンっぽさを感じたのかも。
→特に、雫の誕生日シーン。忙しくて来られない雫の母の代わりに春が家にやってきて、誕生日プレゼントとして渡したのが叔母にまつわるアレだったこと。
→言いようによっては、お互いに母代わりになるという共依存の関係だった。かもしれない。
なんどもしつこいけど、県南地方の方は観てください。最近アホのようにこの手の映画を観続けている理由、なんとなくわかってきた。なんどもしつこいけど、この手の少女漫画原作の青春映画って。
「イケメンに壁ドンされて顎クイ」
だけって訳じゃなくて、ちゃんと物語を通して登場人物が成長してるのが認められるんだわ。しかも、出演者たちが実際に役を演じることでリアルで成長してるのもわかる。あー、若いっていいよな。
その点、中高年にはもう伸びる余地なんてない。
・学ぶべき事はまだまだあるのに、頭が追いつかない。
・そもそも、学ぼうともせず楽な方向に進みがち。
・バカなくせに、なぜか態度だけは大きい。
・どんどん健康が衰えて、天国への階段を2段跳ばしで駆け上る一方。
→ひでぇ。
最近、余計なことに気づいてしまった。
オレの職場、そんなに大きいトコじゃねえのに。過去5年間にメンタルで辞めたオッサンが5人もいる、たぶん常に意識してると気が滅入るから意図的に忘れているんだと思う。
と、いうことでオレ。自分もオッサンなのにオッサンそのものに幻滅してる。
もう若い人たちに期待するしかない。
オレの老後、しっかり支えてくれたまえ!
すまない。
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