sumanai’s blog

申し訳ない想いを寄せて

佐藤優「ズルさ」のすすめ(青春新書)

佐藤優氏の顔、ほんとインパクトあるわ。最近の佐藤氏の著作、ことごとく本人の顔写真が表紙にデーンで。読み終わった本を老母にあげる度に、老母がいちいちウケて困る。
f:id:cape0725:20180621220419j:image

本書を買ったのが2015年、あの頃は仕事がキツくてキツくて。業務量もさることながら、上司がクソだった。今から思えばとんだサイコパスだった。でだ、コイツに打ち勝つにはどうしたらいいかと思った挙げ句に導かれた答えが「オレもズルくならねばなるまい」というシンプルな結論だった。だから、この本買ったんだけど4年も積ん読してやんの。バカだなー、オレ。

 

今頃になってコレ読んだんだけど、まるで既に犯人がわかってるミステリーを読んでる気分になった。あれから4年、オレも「ズルい側」の人間になれたのだ。特に本書で力説してた
・資格とっとけ
・仕事以外のつきあいもっとけ
・趣味もっとけ
・本よんどけ
→は、言われなくてもやれてた。

だから言いようによっては、オレの人生に役立つかといえば役に立たなかったといえるんだけど。もはや新書量産マシーンと化した、佐藤優氏の4年前の傾向がつかめてニヤニヤしてしまった。ほんと2014年は平和な時代だったんだなぁ。当時、国際的には「イスラム国」が元気だった時代だったんだが。はっきり言って、それでも2018年から見ると牧歌的に思えるのは既に結果を知ってるからだけではないと思う。確実に今の方がヒリヒリしてる、でもオレは大丈夫。 

なぜならオレはズルくなれたから、変われたから!

 

すまない。

 

 

上原善広「被差別のグルメ」(新潮新書)

君はイナゴの佃煮を食べたことがあるか?

 

オレがイナゴの佃煮を初めて食べたのは5年前、軽井沢蕎麦屋のサイドメニューを興味本位で食べたんだけどコリコリこりして美味かった。長野県は内陸なので昔は魚が流通せず、かつ当時は「四つ足」動物を食べることはタブーとされたため、タンパク質を摂取するべく昆虫食の文化があるんだそうだ。

 

で、こんな話があった。
そんな長野の人が明治期に北海道に移植して。それでも昆虫食文化を親子代々受け継いで昭和になった頃。息子のお弁当にイナゴの佃煮を入れたら、お昼時に教室は大パニック。

「みろよコイツ、虫くってる!」

このエピソード、本書で簡潔に言い当ててる。

本当の「ソウルフード」とは、簡単にいえば、人から「差別される料理」のことである。

本書、被差別部落アイヌ・北方少数民族・沖縄・在日に伝わる美味しい料理がいっぱい紹介されてるんだけど。その料理はただ美味しいだけではなく「差別されるべきエピソード」も含んでいる。あまりに「ふつうの」人たちからは思いもしない食材を思いもしない調理をしてて、でも中には「ふつうの」人たちにも受け入れられる料理があって。ホルモン焼きとか、アブラカスとか、あと今では北海道名物の三平汁もルーツはアイヌ料理だったらしい。なるほど。ちょうど、いま「ゴールデンカムイ」のアニメ版観てて。そこに出てくるアイヌ料理がおいしそうだったトコにこれ読んで、とても勉強になった。

 

それにしても著者の上原善広氏、この方のノンフィクション作家力がすげぇ。今までノーマークだったのが悔やまれる。他の作品もチェックすねばなんねな。

 

すまない。

 

被差別のグルメ (新潮新書)

被差別のグルメ (新潮新書)

 

 

フォーラム盛岡よ驕る勿れ

大阪北部地震で被災された方、復旧に携わってる方、お身体にお気をつけて下さい。オレは知っているんだ、被災した時にほしいのはエールよりもお金ということを。だから少額で申し訳ないけど募金させていただきます。すまない。

 

こんな時は、震源地である大阪に思いを馳せてみるのもいいだろう。折しも週末から大阪近郊の街の焼肉屋を舞台にした「焼肉ドラゴン」が封切りになるんだ、観て大阪を応援すんべと思ったんだが。本日の大本営発表(映画館で週末以降の確定スケジュールが公開されること)であたしゃ、ショックだったよ。

「岩手での公開は7月からかよ!」
→あーあ、またフォーラムグループの仕業かよ。

 

説明しよう!フォーラムグループとは、東北一円を仕切る映画館系列であり、主に「市民のための」良心的な映画を採算度外視で興行してるんだけど。こと盛岡については殿様商売してるンだなぁ!

 

と、いうのもフォーラムが盛岡に進出した1990年代前半。当時現地には繁華街にコヤが5件軒を並べてて「映画館通り」と呼ばれてたんだけど。その一角の商業ビルにフォーラムが進出。はじめはスクリーン一つだけど10年もしないうちにスクリーン三つまで増やしていった。それと軌を同じくして地元のコヤが一つまた一つと店じまいするハメになった。そして2006年にはダイエー跡地に引っ越して7スクリーンを持つシネコンに転換(後に潰れたコヤをアート系上映館にして併せて9スクリーン確保)。

 

早い話フォーラム盛岡、地元のコヤを駆逐した外来種ブラックバスみたいなヤツなんだけど。たぶん2000年代に盛岡にイオンモールが進出したときに絶対に地元ヅラしやがったと思うんだ。イオン側としては、他のイオンモール同様にシネコン併設したかったんだけど、きっとヤツが「そんなことしたら地元のコヤが潰れるじゃないですカー」と横やり入れたと思うんだ。
ブラックバスのくせにワカサギづらすんなよ。

 

よって、東北各地のフォーラムグループの中でもなぜかフォーラム盛岡だけがライバル皆無の無双オラオラで独りいぐも状態で。だから邦画界のガリバー・東宝の作品を外様のくせに封切上映できるンだなぁ(ふつう、TOHOシネマズが優先して封切上映してる)。
→盛岡はガラパゴスか。

 

だったらもうこの際、東宝様の傀儡でいてくれ。だまって東宝の指図どおりに上映してくれとも言いたくなるけど、そこで「市民のための映画を上映したい!」という謎の信念が働いた結果。みなさん驚いて下さい。

 

「既に前評判が高い『焼肉ドラゴン』は7月27日からの公開です!」
→謎采配で苦しむのは、仕事だけで十分だわ。

 

オレ一ヶ月も待てないから、封切り日に青森に行ってきまーす。

 

すまない。

 

 

焼肉

「バーフバリ 王の凱旋 完全版」

♪バリバリバリバーフバリ~

インド映画、とっても濃厚だった。

 

この映画インターナショナル版ですら141分の長尺だというに完全版が167分とは、もはやトイレ我慢できるか心配になるヤツじゃないですか。

 

地元での上映は一日一回それも朝10時、一昨日にネット予約して正解だった。と、いうのも予約した時にはポツポツだったのにいざ上映する頃には激混みになってて。もし予約してなかったらヒデー座席に追いやられていたかも。アブネー。

 

感想。濃い、濃ゆい!
出る人出る人が顔の濃ゆい人ばっかりで、「うわ~インド」と戸惑ったんだけどすぐ慣れて、みんな南インド選りすぐりの美男美女であるのがよーくわかる。危惧してた「歌と踊りシーン」も慣れると心地よい、心地よすぎてCG仕事が粗いとかご都合がよい物語展開とかもうどうでもよくなる。王を称えよ!さらに称えよ!

 

ハナシが豊穣すぎて、序盤の主人公に降った亡き父の仇の思い出話が重厚過ぎて。彼の思いでバナシが終わった頃にはもうハナシは中盤を過ぎてて。
「えー、敵討ちは次作でいいじゃん。いったんここでお開きにしようよ~。」
と心が折られそうになった。実はオレ、集中力が10分しか保たない映画鑑賞には向かない人なのだった。

 

もうホント、遠い世界の物語なんだけど。
でもコレって早い話が「桃太郎」じゃん、勧善懲悪の胸がスカッとする物語じゃん。まっ、やがて主人公が反旗を翻すハメになる王国のトップが心底腐ってて。「あー魚は頭から腐るとは、まさにこのことなんだな。」と実感、別に揶揄なんてしてないよ!

 

結論から言って、県南地方の方は観てください。


すまない。

 

 

「恋は雨上がりのように」③

映画クラスタにとって毎週火曜日は大本営発表の日、観たかった封切り映画の上映スケジュールがわかって嬉しい反面、大好きな上映中の映画が露骨に削られるのが悲しい。

 

オレの場合、
・「バーフバリ 王の凱旋」が封切りされるのは嬉しかった。
・「恋は雨上がりのように」が、遂に1日2回上映に減らされた。悲しい。
→7月もハコを替えて上映してほしい。それこそ、梅雨が明けても上映してほしい。

 

とはいえ、上映終了による「恋雨ロス」に備えて手は打っておいたんだ。なぜなら、オレはファイナンシャルプランナーだから!

 

サントラCDを買ったんだけど、あのシーンやこのシーンの思い出がパッと甦る。これならブルーレイ販売まで禁断症状がうまーく誤魔化せそう。
→オレ、円盤買いすぎおじさんなのか?

特に主題歌「フロントメモリー」が素敵、青春の疾走感に溢れてる。かつて高校陸上短距離走界のホープだったヒロイン・あきらが、試合前に気分をアゲるために聴いてたのかもというサイドストーリーすら二次作成してしまう。

 

でよ、このCDの裏ジャケが原作者・眉月じゅん先生のオリジナルイラストで。ヒロイン・あきらがたぶん校舎の屋上辺りでイヤホンを耳に挿して音楽聴いてるシーンなんだけど、これiPodなの?スマホなの?
→たぶん、スマホなんだろう。
→映画版では、部屋のベッドでゴロゴロしてたヒロイン・あきらの側にイヤホン挿したスマホが放置されてた。
→あー、何でもスマホで済ましてしまう世代なのか!
→生まれた頃からネットがあった世代故かって驚いてしまうんだけど、オレの親世代からしたらオレら「生まれた頃からテレビがあった世代」なんだべな。

だから、ヒロイン・あきらの恋の相手であるオッサンの店長・近藤とのやりとりが新鮮だったんだべな。

 

小説家志望の近藤の部屋は古本だらけ、そのうえ図書館で本を借りる辺りが。21世紀生まれ体育会系なあきらには未知の世界で新鮮だったんだべ。

 

それと、ラジオの扱いも見逃せない。
本編では、冒頭からラジオ放送が流れるんだけど。扱いとしては「近藤のクルマ(白い軽だけど)」のカーラジオの延長で、都会の駅の近くに自宅マンションがあってクルマがいらないヒロイン・あきらにはラジオすら無縁だったはず。

 

要するに近藤は空から「おしゃべり(ラジオ)」を受け取ってて、あきらは空から「データ(楽曲)」を受け取ってた訳。そういうギャップがあったから、成立した恋愛関係だったんだべな。

 

まっハナシは尽きないんだが、若者のCDばなれは今に始まったことではなく。あの若者に人気のアーティスト「水曜のカンパネラ」のコムアイも今までCD買ったことがないらしい。マジか、オレ団塊ジュニア世代だから、中学生の頃である80年代にCDが流通してたから「アナログレコードはダサい」と刷り込まれた世代だったのに。まさか円盤自体が否定される世の中になるとは!

 

まっ、ハナシが脱線したんですが言いたい事は唯ひとつ。

小松菜奈ちゃん、大好きだよ!」

すまない。

 

オリジナル・サウンドトラック「恋は雨上がりのように」

オリジナル・サウンドトラック「恋は雨上がりのように」

 

 

フロントメモリー

フロントメモリー

祝!小松菜奈様が表紙ジャック!!

フォースの小松面になんて、堕ちるんじゃなかった。

 

映画「恋は雨上がりのように」観てしまい、結果として小松菜奈様に恋してしまった。フォースの小松面に堕ちてしまった。だから、小松様がカバーを飾る女性誌3冊買ってしまった。
f:id:cape0725:20180613221807j:image

買うとき、非常に恥ずかしかった。少年時代に週プレ買う100倍くらい恥ずかしかったが、でも買うんですね!

 

「小松様のこと、もっと知りたい!」

 

そんな衝動のもとつい買っちゃったけど、きょうびの女性誌ってお値段張ってるよな。一言で片づけると、とんだ無駄遣い、貴様それでもファイナンシャルプランナーかと自分で自分を問いつめたくなるけど。いいんだ。

 

「bis(光文社)」、「SPRING(宝島社)」、「ar(主婦の友社)」。この中では「bis」がジョジョポーズ連発しかもジョジョ原作者・荒木先生が好きそうなコスばっかなのが特筆、そうそう映画版「ジョジョの奇妙な冒険」はちゃんと続編を出してくれるんだろうか?せっかく、山岸由花子役に小松様を据えておきながら見せ場を用意できないというのは如何なものか?勿体ねぇ。

 

んでよ。「SPRING」と「ar」がナチュラルっぽい系統かと思いきや、流し読みすると「SPRING」がナチュラルを装ったサブカル、「ar」がナチュラルを装った異性モテ狙いということがよーくわかった。めんどくさい。

 

こんな事を知るために、総額二千円溶ろかしたのかと思ったけど。いいんだ。微妙に雑誌ごとにカラーが異なる風土のなかで、与えられた役をこなす小松様を拝むことができたから、いいんだ。そりゃよ、こんな無駄遣いして、貴様それでもファイナンシャルプランナーかと自分で自分を問いつめたくなるけど。でも、いいんだ。

 

ファイナンシャルプランナーじゃけぇ、何をしてもいいんじゃ!

 

すまない。

「恋は雨上がりのように」②

半月前。封切り直後に「恋雨」観て、フォースの小松面に堕ちてしまった。小松菜奈ちゃん可愛い、小松菜奈ちゃん尊い小松菜奈ちゃんに定期預金捧げたい、だから県南地方の方は観てください。そう、まさにオレが二度観しなきゃならなくなったのだった。

 

恋は雨上がりのように」、封切直後の動員が芳しくないのは知ってた。とはいえ6月、なんでも映画興行界ではGWと夏休みの狭間なので。あんまりおリキが入っていない消化試合のようなシーズンなので、まっ6月いっぱいは大丈夫だべとタカをくくっていた。

 

がっ、そんな予定調和的な展開をぶち壊しに来たのが「万引き家族」。観たらスンゴい出来なのが素人でも認めざるを得ないうえ、カンヌ映画祭パルムドール受賞のお墨付き。要するに、「万引き家族」が他の作品の動員を万引きしてしまい。万引きされた作品は6月中に終映となりそうな訳なんですよ奥さん。

 

そんな事情もあり、少しでも「恋雨」の上映が続くように。そしてそろそろ小松菜不足による禁断症状が出てきたので、観に行ったのな。上映2時間前に予約したらよー、地元のシネコンの中でも一番狭い上映館なうえに予約済席がポツポツで、寂しい気分になった。

 

でも、実際に館内に入って驚いた。
「前から4列以降、だいたい埋まってるじゃん!」
→これ、要するに予約する習慣がないライトファンがいっぱい来てた訳よ。
→ライトファンは封切り日に万障を繰りあわせてまで観に来ないから、こんな時期にボチボチ来る訳なんですよ。

 

こんなライトファンですら、「恋雨」を楽しんでらっしゃったようで序盤のシーンでクスクスと笑い声が洩れつつも、中盤以降はみんな没入してた模様。

 

二度め鑑賞して気づいたけど「恋雨」、テンポが小気味よくて。原作漫画の主なエピソードをうまく繋いでるんだよな、ひとつのエピソードが終わりかけの頃に次のエピソードのイントロが頭だしされてノンストップミックスで進行する、みたいな。
★ただでさえ。全編が小松菜奈様のPVで観ていて飽きる訳がないのに、こういう仕掛けもしていたとは!
→よくできてんなー。そういうしかない。

 

ほんと、一度目の鑑賞よりも気分が高まって。劇場に灯りが点いたら即座に、
「地元の映画館で『恋雨』が埋まってた。県南地方の方は観てください!」
とつぶやいた。したら秒でリツイートしてくれた方がいて。この方、「恋雨」の応援団と化してしまった方で。この方によると、全国の劇場で確実に動員してる、むしろ封切前より動員してる現象が起きているらしい。

 

その理由、なんとなくわかる。
「恋雨」、早い話が女子高生とおっさんの恋愛物語で。公開前にネットを中心にネガティブな前評判が立ったんだけど、いざ公開したら「なんだ、さわやかなイイ話じゃないか。」と実際に劇場に足を運んだ方々が地道に口コミした結果のこの動員なんだと思う。

 

要するに何が言いたいかというと、結果的に本作品の前評判を悪くした山○メンバー本気で赦せねえ!いま山○メンバーが本作品を観たらどういう感想をお持ちになるかお聴きしたいもんだ。

 

そんな余談はともかく、全国の県南地方の方は観てください!

 

すまない。

 

恋は雨上がりのように 2 (ビッグコミックス)